研究内容

主要な研究テーマ

  • 地雷探知機ALIS(エーリス)によるカンボジアでの地雷除去活動
  • GB-SARによる地滑りモニタリング (宮城県栗原市荒砥沢地区、熊本県南阿蘇村)
  • レーダポーラリメトリを用いた衛星(ALOS/PALSAR)・航空機搭載合成開口レーダ(Pi-SAR2)による被災状況把握
  • 地中レーダ・電磁波による地下計測、遺跡探査への応用(埼玉県稲荷山古墳)
  • 地中レーダで震災被災者捜索 (福島、宮城、岩手)
  • 金属探知器とGPRによる御嶽山噴火行方不明者捜索(長野県警)
  • 電磁波建造物非破壊センシング技術(NICT受託研究)
  • インフラモニタリング技術(空港施設などSIP)

研究概要

私達は環境計測、防災・減災などへ電波科学を応用する衛星・航空機マイクロ波リモートセンシング(SAR)、地中レーダ(GPR)・電磁法などの開発と応用に取り組んできました。アフガニスタンやカンボジアにおける地雷検知・除去、またロシア、中国、韓国、モンゴルの植生や地下水環境調査を現地研究者と共同で進め、国際貢献をめざしています。一方で東日本大震災の経験を活かした防災・減災技術の開発、家屋・構造物の非破壊検査や遺跡調査へ応用研究を進めています。

ALIS - An Innovative Hand-Held Dual Sensor for Humanitarian Demining -

最新の地中レーダ(GPR)と金属探知機を組み合わせた新しい地雷センサーALISの動画が完成しました。  人道的地雷除去の現状とカンボジア、コロンビアなどでの活躍を紹介しています。2021.10.15

最新の地雷検知技術(ALIS動画)

ALIS is a hand-held dual sensor system, which consists of a metal detector and a ground-penetrating radar (GPR). The most unique feature of ALIS is its visualization function of the metal detector and GPR. Operators can easily identify buried mines on the visualized image. Audio alert is also available for the metal detector indication.

Tututorial Video

Language: Khmer

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GB-SAR 地表設置型合成開口レーダ

2011年12月より宮城県栗原市荒砥沢において、GB-SARによる地滑りモニタリング計測を開始しました。

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アレイ型地中レーダ「やくも」

佐藤研究室では2013年にアレイ型地中レーダ「やくも」を開発し、 遺跡調査や津波被災者の遺留品捜索などに活用しています。

アレイ型地中レーダ「やくも」について

研究資料

佐藤研究室では工学的な手法、特に電磁気学的な手法による東北アジア地域の自然環境の監視・保全と資源開発に関する研究を行っています。

例えばシベリア、モンゴル、中国北部に存在する凍土地域は恵まれた資源を有しているにもかかわらず厳しい環境のため開発には多くの困難が伴います。 また天然ガスを輸送するパイプラインや地球温暖化現象などによって生じることが知られている凍土の溶解は膨大なメタンガスを発生するため新たな環境問題を引き起こす可能性があります。

本研究室では、このような問題に対し従来から開発を手がけてきた坑井を用いてレーダ計測を行なうボアホールレーダ計測、 地中レーダだけでなく、 低周波電磁界による地球環境計測を適用しようとしています。

一方衛星を利用した広域的なリモートセンシング技術は広域的な東北アジア地域の環境計測に欠かせません。 本研究室では地球資源衛星のマイクロ波合成開口レーダと地上での電磁界計測を結び付けた新たな環境計測を提案します。

また、東北アジア研究センターがすでに構築したロシアとの衛星通信システムを利用することにより、ロシアの研究者との学術情報交換、データベース構築技術やその利用などについても研究しています。

本研究室では計測によって得られたデータをコンピュータによって処理する技術の導入だけでなく、 計測システムの設計・試作などのハードウエア開発や東北アジア地域で国際共同研究によるフィールド実験も数多く行なっています。

電磁波計測技術により資源環境と人間社会の関わり合いを探求する。

このような目標を掲げ、以下のような研究を行なっております。

  • 対人地雷の検知
    • 人道的地雷除去のための地中レーダシステムの開発
    • 科学技術振興機構(JST)、東京ガス株式会社、アンリツ株式会社 などとの共同研究
    • すでにアフガニスタン、クロアチア、エジプトなどでのフィールドテストを実施
  • 衛星リモートセンシング
    • ロシア科学アカデミー(ロシア・ノボシビルスク市)との専用衛星回線VSAT運用
    • 合成開口レーダによるマイクロ波リモートセンシングと広域環境計測
    • NICT(旧CRL)・JAXA(旧NASDA)によって運用されている航空機搭載型合成開口レーダPi-SARによってえられた仙台地域のデータ解析
  • 地中レーダ・電磁法による地下計測
    • 電磁波を利用した資源環境調査
    • モンゴル、ロシア、中国の研究機関との共同研究により、シベリア凍土、モンゴル草原の地下水環境、中国の金属鉱床などについて現地実験を実施中
  • ポラリメトリック・インターフェロメトリック ボアホールレーダ
    • 世界で初めて計測に成功した偏波情報が取得可能なボアホールレーダ
    • 地下1000mまでの坑井中で計測可能
    • 地下き裂計測や地層・資源調査、阪神・淡路大震災の原因となった野島断層の調査
    • 仙台城跡の石垣調査に使用し、位置の推定を行うことができた
    • インターフェロメトリックボアホールレーダの開発